ニンゲンメモ

タメになりそうでタメにならない日記

ドキッ☆シャカイ人の物理カベ登り

我々はチャラになりたいのでカベ登りをすることにした

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結論:ニンゲン、そう簡単にチャラになれたら苦労はしない

 

 

カベ登り経験値は1である。

秋葉原のデカいカベ登りジムに行った(もっち〜のカベ登り)が、

ジャンプしないと登れないカベがあって、

スーパーマリオではないのでもうムリとなった。

あの日から数年の月日が流れた。

 

最近になってSNS上で

I'm at (カベ登りジム)

と書かれた、位置情報を漏らすためのアプリ?によるツイィトを

頻繁に目にするようになり、

アァ、チャラでええのぅ・・・となり、

そのおキモチをそのままつぶやいたら、

職場のボルダー若者に「ならばゆこう」とゆわれた。

 

ニンゲンをサムシングに誘うのはとても勇気が要ることである。

シャカイのカベすら登れないのに、カベ(物理)を登れるのか?

と我々はとても不安になったけれど、

彼の勇気に敬意を表してボルダすることにした。

 

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スタッフからルールの説明があって

  • スタートテープ岩からゴールテープ岩まで移動できればクリア
  • 同じ色・形のテープが貼ってある岩しか掴んではダメ
  • カベを蹴飛ばす?のはOK

とのこと(そういえばそんなんだったなァ(経験値1))。

ちなみに手袋をするのはダメらしい。

今日一日で手が豆だらけになって指が腫れたが、

たとえ手に風穴が開こうと手袋は甘えらしい。

チャラチャラしている人々もゴツい指になりながらカベを登る。

しょうがないじゃない、世界は残酷なんだから。

 

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結局レヴェル10くらいまである登りコースのうち、

レヴェル2のカベが登れるか登れないかくらいで終わった。

チャラレヴェル2と言って差し支えないだろう。

 

若者に「Why You カベ登り?」と尋ねたところ

スタートとゴールが明確に定義されていて、努力すればクリアできる、楽しい!!

とのことだった。

 

こういうがんばればできる系の遊びに没頭するタイプの人々を

ぼくは今までたくさん見てきたので、

ウッ、がんばる学園ヤロウ〜〜〜となり、クラクラした。

 

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カベ登り帰り、お寿司を食べた。

 

食べながら、若者に「Why You 人生ハッピー?」と問うた。

すると、「なぜそんなにもハピネスでないのか」と返された。

はて、なぜだろう?

我々のココロはいつも儚いシャボン玉、満ち足りない月なのだ。

満ち足りなさの象徴としてチャラい人々があり、筋肉があり、ぱりぴがあり、ヤンキーがある。

到達できないモノであればあるほど、大きな価値を感じ、

それが無い自分におびただしい量のコンプレックスを感じるのである。

 

若者はさらに問う。

「ヤンキーが居てもソレは別世界の人種では?」

 

ソレを聞いてハッと気が付いた。

ぼくにとっては世界は一つしか無いのである。

 

同じ世界で生きているにも関わらず、

ちきう上の70億人以上のニンゲンと一生口を聞くことなく、

ぼくの人生は多分このまま終わっていくだろう。

 

電車に乗ってもいろいろな人々が居る。

そのほとんどの人々がスマァトフョンをイジりながら

目的地の駅に到着するのを待っている。

せっかく同じ電車に居合わせたにも関わらず

彼ら彼女らがどんな人格の持ち主で、どんな人生を歩んできたか、

それを知ることは全くないまま電車は走る。

 

しかし、70億人のニンゲンと人生の物語を語り合うことはできないけれど、

幸いにも、身の回りのニンゲンと物語共有を行うことはできる。

そういうワケでぼくは身近なニンゲンに

中学時代、高校時代、大学時代、ナニしてたの?

と聞くのが好きである。

誰かとひとたびフェェスボッキュトモダチになったら

まず真っ先にアルバム・写真を遡って

ニンゲンの過去を見ながらニヤニヤするのが大好きである

 

ぼくが演劇サークル、あるいはお芝居を楽しめたのも、

役者になれば自分と異なる他者になれるし、

観客になれば他者が紡ぐ物語をドラマティックに楽しむことができるからなのである。

 

こうして他者の物語に関心が強くなってくるとまずいことが生じる。

というのは、身近でない他者の物語情報を入手するのは至難の技で、

そういう貴重な物語情報は、のどから手が出るほど欲しい、という問題である。

チャラ、筋肉、ぱりぴ、ヤンキーは貴重な物語情報源であり

この人生では絶対に到達することの無い世界なのである。

 

そんな話をすると若者に「ソレってなんだか楽しそうじゃあないですか」

とゆわれた。

はて、そうなのかもしれない。

ヤンキーとはなかなか親しくなれないけれど、

もし親しくなって人生情報の入手に成功したら、

そういう希望的なモノの見方もできるのかもしれない。

 

コンプレックスの塊であるがゆえのハピネスが

もしかしたらソコに在るのかもしれないね。