ニンゲンメモ

タメになりそうでタメにならない日記

LaTeX, BibTeXまわりのお作法について

情報系でロンブンを書くとなると避けては通れないのがLaTeXである

  

LaTeXには様々なコマンドが用意されていて

一見どれを使って書いてもいいように思えるのだが

実は美しいとされるLaTeXコマンドの使い方が存在していて

これができていないと美しくないロンブン、あるいは正しくないロンブンとみなされ

哀しいことになりかねない. *1

 

書ければなんでもいいじゃん...と思っていたのだけど

最近、エーアイ系の国際会議においても「スクリーニング」

つまりレビウに回すに値する見た目をしているロンブンか否かを

短時間で判断される場が用意されるようになったとのことで

 

これからのエーアイ時代は見た目が美しくないと生き残れない

 

そういうわけなので見た目を美しくするためのアレコレをメモ書きする

 

 

  

  • フォント

太字、イタリック、ローマン体  \textbf{hoge}, \textit{hoge},\textrm{hoge}

(正): \textbf{hoge}, \textit{hoge}, \textrm{hoge}

(誤): {\bf hoge}, {\it hoge}, {\rm hoge}

理由:後者は非推奨、かつ後者では太字かつイタリックにはできない

 太字かつイタリックにするには\textbf{\textit{hoge}}とする

  • 参照

(1) Section, Figure, Theorem, etc.はcleverrefを使ってcleverに参照する

(正): \Cref{theorem1}

(誤): Theorem \ref {theorem1}

理由1:cleverでないニンゲンは\refの前のTheoremを忘れてシヌ

理由2:TheoremをPropositionに置換したくなったときめんどい

注意:プリアンサンブルの順番に注意、以下の順序を守ること

\usepackage{hyperref} % (もし使う場合)

\usepackage{cleveref}

\newtheorem{theorem}{Theorem}

\crefname{theorem}{Theorem}{Theorems} % (環境によっては必要?)

 

(2) 数式はautonumを使ってcleverに参照する

・参照している数式だけ番号を割りふるようになる

注意1:align*などは使えなくなる

注意2:プリアンサンブルはhyperref, cleverrefのあと

\usepackage{hyperref} % (もし使う場合)

\usepackage{cleveref}

\usepackage{autonum}

 

 

  • 数式

(1) 数式モード

・(誤): eqnarrayはamsmath.styで非推奨 (スペースの入り方に一貫性無くなる可能性)

・ 複数の数式をまとめて1つの番号を振りたいとき

\begin{align} \label{eq:hoge}

 \begin{aligned}

 ...

 \end{aligned}

\end{align]

・複数の数式をまとめて1つの番号を振りたくてしかも中心に寄せたいとき

\begin{equation} \label{eq:hoge}

 \begin{gathered}

 ...

 \end{gathered}

\end{equation]

 

(2) 数式中フォント

\text{where}: イタリック解除して本文と同じフォント

\mathbf{1}, \mathrm{e}: イタリック解除して太字、ローマン体にする 

\boldsymbol{x}: 太字かつイタリックにしたいベクトルなど

 

(3) 数式中の3点リーダー

・演算は\cdots ( 1 + 2 + \cdots + n)、カンマは\ldots ( \text{for}\  i = 1, 2, \ldots, n)

\dotsと書くとエーアイが良きにはからってなんとかしてくれるらしい

 

(4) その他

・最小化問題(例)

(正): \underset{\theta}{\text{minimize}}

\underset{\theta}{\text{minimize}}

(でたぶん合ってる(警察が怖い)) 

・集合の縦棒は\midを使う

(正): \{i^2 \mid i = 1, \cdots, n\}

 \{i^2 \mid i = 1, \cdots, n\}

(誤): \{i^2 | i = 1, \cdots, n\}

 \{i^2 | i = 1, \cdots, n\} 

空集合\emptyset

(正): \emptyset  \emptyset

(誤): \phi  \phi

・転置は\top
内積\langle \rangle

 \langle \Phi(x), \Phi(x') \rangle_{\mathcal{H}}

・十分小さい、十分大きいは\ll, \gg

 x \ll 1

 

  • 図表

(1) subcaptionを使いたいときはsubcaptionを使う

subfigure(すごく古い), subfig(古い), subcaption(推奨)

注意:conferenceの指示によってはsubfigureを使えと指定がある場合もあり

 

(2) 中心にするには\centeringを使う

(正): \centering

(誤): \begin{center}

理由:後者は無駄な空白が発生する

(3) 表を書くときに無駄に線を書かない 

理由:ダサいため

 

参考文献

 タイトルのcapitalize 

原則として、以下のようにする*2

・Ph D. thesis、bookの場合、"Ningen Memo: A Heart-Touching Blog for Everyone."

・その他の場合、"Ningen memo: a heart-touching blog for everyone."

(分野依存で変わるかも? 各conferenceの指示要確認)

 

注意:前者の場合、複合形容詞はハイフンの前・後ともに大文字にすること

(正): Heart-Touching

(誤): Heart-touching

 

 

(参考) 

↓の記事がとてもよくまとまっていて良かった

qiita.com

 

 

 

 

 

*1:実際、青い鳥のSNSでは定期的にargmin警察の方が現れる

*2:BibTeXは賢いのでデフォルトで勝手にいいカンジのcapitalizeをしてくれるからあまり気にしなくてよい(?)